★第22回鎌倉同人会講座「ファイターパイロットの世界」の報告 |
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村木講師 飛行中の(F4)の空幕長機 防空識別圏ー空自ホーメページ引用 |
令和4年10月22日(土)に、第22回鎌倉同人会講座が鎌倉生涯学習センターで開催されました。 講師は、第23代航空幕僚長であった村木鴻二氏です。時宜を得たテーマでしょうか、33名の参加があり、 満席状態の開催になりました。 講座は、プロジェクターを用いた映像と図等のビジュアル表現を交えた実務経験に則ったものでした。 レジュメに準拠した形で行なわれ、講座修了後に質問を受け付ける形で実施されました。 「領空侵犯措置」では、空自の通常業務であるスクランブルの実態について、迫力あるスクランブルシーンを 交えた領空侵犯の定義や、時代と共に変化する実情についての解説を頂きました。 「MIG25事件」では、侵犯機を見失った原因や、それを糧にした、その後の防空能力向上施策や指揮・統制・ 情報に関する法令・運用の整備に関する解説が為され、村木氏が直接この事件に関与した事の説明もありました。. 「ウクライナ戦争における空の戦い」の、ロシアの失敗は、本格的な航空作戦の経験不足と陸軍中心主義など。 ウクライナの失敗は、米国のロシアの侵攻情報無視と動員の遅れなどを挙げていました。 また、国防の考え方については、国際社会の支援は自らの国は自ら守ると言う態度と行動が大切である事を 挙げていました。 最終セッションの「戦闘機」では、F86からF35に至る我が国の戦闘機の変遷について、戦闘能力と航空戦の変 遷の解説と共に、コックピットや装具についても解説頂いた他、ブロッケン現象や雲上からの富士山等の風景紹 介もありました。 最後は、空自のトップとして定年まで機種資格取得の村木氏が、自らF4とF15の操縦によるラストフライト の映像で締めて本講座を終了しました。 ウクライナ侵攻が続く中での、体系的かつ盛り沢山な国防についての貴重なお話やアクロバットな戦闘機の映像と 共に参加者一同大変感動した土曜日の午後となりました。
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